『兄貴のせいで、
夏織離れちゃったじゃん。』
「…っお風呂、入ってきます」
不機嫌な隼を残して、
私は逃げるようにお風呂場へ向かった。
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お湯をすくえば、ちゃぽん。なんて
可愛らしい音をたてて落ちていく。
「冬のお風呂って癒されるなー。」
浴室では、独り言がよく響く。
ーーガラガラっ
「は……」
予想外の出来事に、文字通り身体が固まってしまう。
何でかって?それはね、
『なに驚いてんの?
ちゃんと水着着てるでしょ。』
目の前に隼がいるからです。
「そ、ういう問題じゃ、ないっ」
……私は、水着着てないのよ。
『夏織が恥ずかしがると思って
水着着てみた。ど?』
「似合って、ますけど。」
『ね、夏織。』
「な、に。」
『“それ”隠さなくていいの?』
隼の言葉にバシャバシャっと大きな水音を立てて、慌てて両手で胸元を隠す。

