「そう言わずに見ろよー。」
無音カメラでも撮ったんだぜ?と
自慢気に写真を見せてくる兄貴。
俺に布団をかけられてる時の夏織。
布団にくるまった夏織。
(やばいな……可愛い。)
思わず口を手で覆ってしまう。
「俺っていい奴だよな。」
『いや、盗撮犯だよ。』
「お前のカメラでしか
撮ってねえっつーの。」
『はいはい。』
兄貴を批判しながらも、
写真を消さなかったことは内緒である。
夏織に見せたらどんな顔をするのかが楽しみで、思わず口元が緩んでしまった。
「ふっ夏織ちゃんにメロメロだな。」
『まあねー。こんな可愛い子、
他にいないよ。』
シーツにくるまって眠る夏織は、
いつにも増して無防備で。
いつも俺が、必死で本能と戦ってることなんて知らないんだろうね。
『おやすみ、夏織。』
「お、やすみ……」

