ーーーーーPM10:20《隼side》
「しゅーん?」
俺を見上げるのは間違いなく、
“夏織”なんだけど。
潤んだ瞳に、高揚した頰。
甘い雰囲気漂う夏織に思わず
こちらまで赤くなりそうになる。
「夏織ちゃん、なんかエローい」
馬鹿兄貴が、ケラケラ笑いながら
そんなことを言うものだから
本気で殴ってやろうかと思った。
「……俺、もう限界っす…。」
意識を手放して眠っていった翔平に、
近くにあった布団をかけていると、
「お前……そりゃモテるわ。」
感心したようにそう言う兄貴。
『夏織以外、興味ないし。』
「ま、確かにいいよね、夏織ちゃん」
『手出したら、コロス。』
「まあ、怖い怖い。」
怯えるふりをする兄貴は、
どんどん酒を進めていく。
……どんだけ強いんだこの人は。

