隼は、ため息を吐くと 部屋の奥に消えていってしまった。 あぁ。 私は、隼に嫌われて呆れられたのだ。 「……っあ、」 布団に包まれる感覚に顔をあげれば、 『風邪、ひくよ。』 困ったように眉毛をさげて笑う隼がいた。 『“キス”の事は、俺も悪いから。 夏織は気にしなくていい。』 いつもは嬉しいはずの優しさが痛くて。 「……隼、キスして。」 震える声。 『…しない。』 (ねぇ、隼。) (夏織、) (私たち、) (俺たち、) ((2年も一緒に居るのに、)) ーーどうしてこんなに遠いんだろうね。