『隠さないで、夏織。』 「見、ないでってば」 『夏織、お願いこっち見て。』 切羽詰まったように懇願する声に、手のひらをどければ。 『俺に何してほしい?』 眉根を寄せて、真っ直ぐに私を見る隼がいて。 「何もしてほしくな、いっ。 今は放っておいて、お願い……」 ああ、これじゃあまるで。 自分の好きな様にいかなくて、部屋の隅っこで拗ねてる五歳の女の子みたいじゃない。