ーーーーー12月25日


あの週刊誌の発売から10日がたった。
街にはクリスマスソングが流れて、恋人達が愛を確かめ合うこの日が今年もやって来た。


時刻は、午前2時50分。真夜中である。


「いった……!」


反射的にもれてしまった声に、
さっとリビングを振り返ればソファーですやすやと眠る隼がいて一安心。


「(起きなくてよかった、)」


起きてしまっては、この“作戦”
は失敗してしまうのだから。