「帰り、ます」 「帰らせねぇよ。」 背を向けた私の手首を、先生が痛いぐらいの力で握ってきて。その“手”は、隼とは違って温かいものだった。 「っ帰らせて!!」 人目もはばからずに、そう叫ぶ。 「……っち。」 先生の舌打ちにびくりと身体が震えた。 その身体の震えとは対象的に、頭の中では隼なら舌打ちなんてしない、なんて冷静なことを考えていた。