小さい頃の記憶。 『優斗ー!バスケすっぞ〜!』 明るくて爽やかな声の人は、私の家の前で兄の名を呼ぶ。 兄はすぐ家から出られそうになかったので、わたしが代わりに外に出た。 ハッとした。 かっこいい、、、。 『ん?優斗の妹?』 彼はバスケのボールを持ち替えながら言った。 『そ、そうです!奈穂っていいます!』 緊張して服の裾をグッと掴みながら、下を見て言った。 『...奈穂ちゃんか!俺は優斗と同じクラスの橋本大毅!よろしく』