The Fool−修正版−

「そうですね…」


ウスナはまだクスクス笑っている。


「私に…一回でも攻撃を当てたら私は引きましょう」


姿知祈はぴくぴく唇をひきつらせる。


「ふざけるな!俺達はあんたらを倒しに来たんだ。なぁ、幕内!」


幕内はちょっと考えてから無表情で答える。


「いいよ、それで行こうじゃあないか」


「幕内、何言ってんだよ」


「私はね、あの子が怖い」


幕内の顔は暗い。


「……いきなりなんだよ」


「あの子供は怖いんだ。だけど、姿知祈達が行くって言ったから付いて来た。ただ、それだけ。だから、ウスナさんの提案に乗った」


無表情で答える幕内は構える。


ウスナは笑う。まるで、新しいゲームでも買ってもらった子供みたいに。


「ヒューさん!!先に突貫しますねー」


「おぅーけぇぇぇいィ」


あっちもかなり激戦になっていた。


後衛の銃が壊され真上一人で戦っていた。


「さぁ…不幸のどん底で踊りなさい。呪詛籤!!」


呪いの籤が一斉に飛び出した。