「えっ……?」 好きな、奴……? スキナヤツ……好きな、人……? ─────ダンッ 祐の左手が伸びてきて、私の顔の横に手をついた。 さっきの質問のせいで、これが壁ドンとわかるまで数秒の時間がかかった。 「ゆ、祐……?」 「質問に答えて」 有無を言わさない命令形。 小さい私と祐とでは、身長差が 20㎝以上ある。 祐から見下ろされて、思わず身をすくめる。