あれから昼になっても女の子は起きず、巡察をあたしは休むことにした。


早く目を覚まして‥。


「ん‥。人間!?」


女の子は目を覚ますなりそう言って後ずさりした。


『大丈夫?怪我は痛くない?』


「ぼ、僕を捕まえてどうするつもりだ。」


あたしの質問には答えず喧嘩腰の女の子。


『君は、人間が嫌いなの?大丈夫だよ。ここにいる人はみんな危害を加えないから。』


何故、こんなにも人を警戒するんだろう。


「う、嘘だ。」


『大丈夫だから。お願い信じて?』


あたしの言葉に聞く耳を持たず、逃げ出そうとする女の子。


『まって。』


女の子を捕まえる為に抱きしめる。


グサッとお腹に何かが刺さる感覚があった。


「え‥。な、なんで。」



『う、ほら、大丈夫だから安心して?お願いだから信じて?』


女の子を心配させないように笑顔で言う。


「な、なんで、僕を怒らないの?僕を殺さないの?刺したのに‥?」


『ん?大丈夫だよ。だからお願い信じて。』


「ご、ごめんなさい。ぼ、僕‥。」


『ん、大丈夫だから。』


泣き出した女の子を抱きしめたまま笑顔で言う。


でも、正直刺されたところが痛い‥。


「ただいまぁー。」


総司が帰ってきた。


「華!?!?ちょなんで血が‥?」


『ん、大丈夫だから、あの、薬と包帯持ってきてくれる?』


抱きしめたまま総司に言う。


よかった。総司が帰ってきて。


「わかった。」


そう言って慌てて薬を取りにいった総司。