そして、山崎さんを探すにあたって総司が考えたのはやっぱり‥


「ふーくーちょー。」


スパンッ


と勢いよく襖を開ける。


まあ、デスヨネー。


なんかデジャブ。


「おい、沖田。何遍言えばわかる。だから開ける時‥‥、おい、雪野それはなんだ?」


いつも通り怒ろうとした副長さんはあたしの腕に抱えられている子を見て、説教をやめた。


『町に遊びに行ってたらですね‥。この子が襲われてまして助けたら、怪我が酷かったらしく、気を失ってしまって。それで手当てできるかと思ってここに連れてきたんです。』


副長さん怒るかな‥。


「なるほど。ちょっと見せてみろ。山崎がいればよかったんだけどな‥。生憎、出かけていてなぁ。」


そう言ってあたしの腕に抱かれている女の子を見る。


「あぁ。怪我もひでえがこりゃ熱だしてやがる。石田散薬飲ませとけ。」


確かにこの子熱かったけど、って石田散薬‥。


石田散薬。


副長さんの副業‥。


まずそう。


飲めるのかな‥。


「石田散薬って効くんですか?」


総司ー‥。


それ禁句‥。


「はっなんにでも効くぞ。」


本当なのか‥?


まぁでもこの時代薬なんてそうそうないから飲ませておこう。


「あ、あと傷口にはこれを塗って包帯まいとけ。」


と、薬壷を渡された。


『ありがとうございます。』


そう言って、総司の部屋に戻る。