『山崎さーん!』


屯所の玄関に着くなり、山崎さんを呼ぶ。


前、あたしの腕が斬られた時に手当てをしてくれたから‥。


「おかえりー。空丸早かったね。ってえ?」


すると総司が現れた。


「なに拾ってきているの?」


怪訝そうな顔であたしの腕に抱かれている女の子を見る。


『町に出かけてたらさ、襲われてたんだよ。そんで助けたら怪我してたみたいで気を失ってしまって。』


簡単に経緯を話す。


「なるほど。」


『それで、誰か手当てできる人いない?』


「丞くん探しに行こうか。」


やっぱり山崎さん頼みですよね。


というわけで2人で山崎くんを探しに行くことにした。


「その子、僕が抱っこしようか?ここまで抱えてきたんでしょ?」


と、あたしを気遣ってくれる総司。


『ううん。大丈夫。あたしが連れてきた子だし。』


総司の言葉はありがたかったけど、あたしがしたことだし、自分で責任はとらないといけないよね。