『だって、新選組のみんなが頑張ってるのに、あたし1人何もできないのは嫌だったし。』


「だからって怪我するまで無茶しちゃだめでしょ?不意打ちだったけど、不意打ちなんて気をつけていないといくらでも狙われるからね?」


『う‥。はい。』


「それに‥。上まで登ってきたの、組長と華だけだったし‥。外にいればよかったのに。そしたら怪我なんてしなかったのに。」


総司の言うことはもっともだ。


『でも、だから上にいこうと思ったの。だってあの場で強い人と対等に戦えるのは総司と東堂さんと局長さんと2番組組長しかいなかったから。あの人数と闘うのは心配だったの。かといって、平隊士が闘えるとも思えなかったから。』


ため息をついた総司は‥。



「ほんと、華は‥。」


そう言って抱きしめたかと思うと‥。


「自分のことも大事にしてよ。


僕、心配だったんだから。


本当は華の所に行きたいくらい心配してたんだから。


これ以上心配させないでよ。」


と言った。


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。


「あれ?華、固まった‥。」


『はっ!?』


突然抱きしめられたものだからフリーズしてました。



嫌だって突然されたら誰だって驚くでしょう?


「あれぇ?華、照れちゃったの?」


「かわーいい。」


まるでさっきの切なそうな声は嘘だったかのようにからかうように言った総司。


総司の本心がわからない。