慌てて、幹部隊士がいる方に戻る。


『総司ーーー!』


叫ぶと‥。


「うるせぇ!」


げんこつが落ちてきました。


『いったぁ‥。』


「叫ぶからだろう?静かにしてろ。」


副長さんやっぱ鬼。


‥‥‥、じゃなくて!


『今から何処かに御用改に行くんですか?』


問題はこれだよ。


「あぁ?おう。」


ですよねー。じゃなくて!何処に行くの。


『何処に行くんですか?』


「てめぇには関係ないだろ?」


まだ疑ってんのか!鬼副長。


『あります。あたしだって隊士です。っていうか今から行くのって池田屋か四国屋ですか?』


池田屋事件ですかね?


「てめぇなんでそれを!」


『だって、未来からきましたもん。わかります。』


何のために池田屋事件にこだわってたかって?


無論。


『御用改、四国屋ではなく池田屋が本命ですよ。』


新選組に有利な情報を与えるため。


この事件は新選組が結果的に勝っている。


でも、より有利に事を進めて欲しい。


新選組が歴史上、最終的に滅びるのは知っている。


でも、たった何日かでみんなのことちゃんとわかってないかもしれないけど‥。


見ず知らずのあたしに優しくしてくれた。


新撰組いなかったら今頃あたし、道で餓死してたかもだし。


だから、あたしは新選組に勝ってもらう。


たとえ歴史を変える事になっても。


そう、決めたんだ。


神様だってあたしをタイムスリップさせたのにはなにか目的があるんじゃないかって。


ただ、歴史通りに生きるなんてことしないよ。


みてろよ。神様。


あたしは新選組を守って見せる。