快適な睡眠をどうしても手放したくなくて実家から運び込んだセミダブルの低反発ベッドは疲れ切った体を優しく受け入れてくれる。


部屋が狭かったら敷き布団も覚悟していたけど、このアパートの好条件のお陰でこうして快適な睡眠を守ることができてる。


今日の仕事でのことを思い出して、次に1週間を振り返る。


特に先週と変わりなかったように思う。


「あ……」


枕元に置いてある目覚まし時計を引き寄せて今日の日付を知るのもよくあることだ。


これが自分の日常なんだと受け入れるしかない。


それでも、やっぱり毎日同じことの繰り返しで終わらない時もある。


「そうだ、忘れてた……」


あぁ、そうだ。


今日はただの週末じゃない。


「私、22歳か」


日付が変わる少し前、誰に言うわけでもなくポツリと呟いた。