帰り道。 久しぶりの2人での帰り道だった。 そして結局2人とも制服に着替えた。 …私はウィッグをかぶればそれなりにはなるが、先輩の王子様姿は外に出るには少々、本人的にはかなり恥ずかしい格好だったから。 ふいに私は言ってみた。 「先輩でも妬くんですね。」 「え?」 だって、先輩は完ぺきで、心広い人だから「嫉妬」なんて言葉も知らないんじゃないかと思ってた。 私の言葉に、先輩は笑って返した。 「…ずっと妬きっぱなしだよ。」