くらくらして、先輩に支えてもらわないと立てないくらいの「生まれたての子鹿」状態にあった私は、もう何も考えることはできなくなっていた。 「…顔真っ赤。 こんな可愛い顔、俺以外に見せちゃだめだよ?」 「…他の人に、見せることなんて…一生ないですよ…っ」 2度目のキスでぐだぐだの私は、マラソンを走った後のような息遣いで言った。 私の言葉に先輩は満足そうに笑い、私をぎゅっと抱きしめた。