「あれ…?桜井、あれって…」 松山がふいに私にいった。 「あれ」? そう思って松山の視線を辿ると… 「夏生先輩だ…。」 先輩、この競技に出るなんて一言も言ってなかったのに…何かあったのかな? 「桜井〜、足巻くぞー」 「あ、うん。」 松山の方に視線を移そうとした、そのときだった。 「……あっ」