呼ばれたから振り返る。 この声は、もう言われなくてもわかる。 「先輩!仕事ですか?」 キョトンとした顔で私を見る先輩が、そこにはいた。 「うん。…春日…二人三脚でるの?」 「そうなんです。今年も借り出されてしまいまして…」 笑って答えた私に対し、先輩の顔はいつもの笑顔が薄れていた。 …え、どうしたんだろう。