最後の一年となると、全てが目まぐるしく過ぎ去って行った。

文化祭、球技大会、小旅行…。

行事なんかはあっという間だった。

それが寂しくもあり、辛くもあった。

そんな時だった。

「先生、高認、取ったから。しばらく海外に行ってくる」

実蕾はそう言い残したまま行方をくらまし、実蕾がいないまま冬休みに入った。