「ここは?」

「俺ん家。多分ここが一番安全だからさ」

先生の家は、学校から少し遠い僕の家から更に遠く離れた街にある大きなタワーマンションの上の方の階だった。

「上がるの?」

「あ、ごめん。嫌だった?」

「あ、そうじゃないんです。僕、人の家に上がるの初めてだから…」

「緊張しなくてもいいって、おいで」