いつかの出来事

誰もいない生徒会室で
一人で受験勉強をしていたことがあった。


近づいてくる軽快に響く運動靴の音。



まーた 一人でいるの?

私を見つけて
ドアから顔を覗かせる。


あ、せんせー。
勉強だよー。


寒いから別のとこでやればいいのに。

そう言いながら窓の方に近づいて、
外を見るせんせー。


雪降ってさむそー
帰り大変だな…

独り言を呟くせんせー。