いつかの出来事


でもせんせーはお構いなしに
あたしが取りづらい
打ち方をしてくる。


なんとか打ち返して、
息が上がってくる。



よし、休憩ね。

しばらく経って
せんせーが言う。
体育館の端によけて、
他のみんなが練習しているのを
みていた。


Tシャツをぱたぱたしながら
あたしは
せんせーに文句を言った。


せんせーおとなげなさすぎ!
あんなの打ち返せないよー



え?
打ち返してきてたしょ。
アイはあれくらいの練習でも
十分ついていけそうだったし。


せんせーはけろっとして言う。


動けるのに、
もったいないなー
部活入ればよかったしょ。




あたしはせんせーを見上げる。
いつも横顔。
その横顔は
他の生徒の状況をみていた。