アニラブ!

のはずが…。


「ねえねえ、久野君!その………あの……えぇっと……の、ノート…」
「えーっとさ…はっきり言ってもらえないかな?」
「だからね、久野君…うぅ…」
放課後の午後7時。
そう、なんと学校が終わってからすでに約3時間が過ぎている。
この4時間、ずっとこの調子だ。
「あのな…木田。なにも、友達なんだから気を使ったりとかそんなことしなくて良いんだぞ?」
友達にはなったもののずっとこの調子だった。
「う、うん!そ、そうだよね!
ありがとう、久野君」
そう言い微笑みながらこっちに向く。

『ドクン!』

んな!…か、可愛い…。
髪は黒のロングで、肌は透き通るほどに白い。
「か、可愛い…」
その時、散々思ってただけのことを口に出してしまった。
「く、くくく、久野君!?
い、いいいいいや、そ、そんな!そんなこと無いよ!」
なにやってんだよ俺…逆に動揺させちまったじゃんか!
「気にしなくていいよ、それより用件はなんだ?」
「その、中1の時のノートって…ありますか?」
「なんだ、普通に言えるじゃんかよ。
中1の時のノートって、3学期のってことか?それくらいなら家にー」
「1学期からのやつ全部です!」
………え?
「別に、期末テストなら3学期のをやってれば大抵いけるんだけー」
「1学期のところで行き詰まってるんです!」

おいおい、冗談じゃねえ…。

「おい、明日ノート、余分に持ってこい、いいな?」
「えぇっと…どうするんですか?」
「決まってる!勉強するんだよ!1学期からのの内容全部!9教科全部!ここで!」
「そ、そんな!悪いですよ!」
「幸い俺は部活に入って無いし、お前、そんなこと言える様な状況じゃないだろ!?」
「反論できません…」
「なら、決定な!とりあえず、また明日」
「はい!」