今日は、草花のお祭。

花は歌い。

草は踊る。

そんな中。

一輪の花が。

つぼみの状態で。

しおれている。

どうしたのだろうか。

「どうしたの?」

「水がほしいの?」

周りの。

草花達が。

しおれたつぼみに。

聞いている。

「大丈夫、ただ…。」

しおれたつぼみが答えた。

「ただ?」

ただという言葉に。

みんな頭上に。

はてなを浮かべる。

「私は名前もない、ただの雑草なのです。だからみんなの中に入っていいのか…。私はつぼみですけど、ただ雑草が成長して、花がついただけだし…。」

「大丈夫だよ。あなたは、草だし、花もある。素晴らしいことよ。さぁ、こっちに来て歌い、踊りましょう。」

素晴らしいのは。

周りの。

草花だ。

とても素敵な。

心がけ。

またこれで。

世界が。

色づいた。

草花達は。

深い夜まで。

歌い。

踊り続けた。