犯罪彼女




「え、どうしたのコレ」

数時間に及ぶ戦いを終えて、千葉ちゃんとサクラちゃんはキッチンから出てきた。
得意げに胸を張る千葉ちゃんが掲げる皿に乗るのは、チョコレートケーキだ。
造形が見事で、まるでプロが作ったような出来栄えに見える。

「また、やって出来ないことはないって証明しちゃったねぇ」

「本当、すごいです。初めてのお菓子作りでこんな見事なケーキ作れるなんて」

「サクラちゃんの指導がよかったからだよ」

初めてでこのレベルか。やっぱり千葉ちゃんは努力する者の敵だと思う。
フランスとかイギリスで修行を積んでくるパティシエだって大勢いるのに、こんな簡単にやってのけるなんて。

「まぁとりあえず食べてよ。せっかくだしね」

テーブルに皿が置かれる。丸いケーキに包丁で切れ目を入れていく。やはり千葉ちゃんは器用だ。ケーキが一切崩れていない。

「はいどうぞ」

小皿に移されたケーキ。
サクラちゃんはストレートティーを淹れてくれた。

午後三時、ちょうどおやつの時間。

僕らはサクラちゃんが教え、千葉ちゃんが作ったケーキを口にした。