犯罪彼女

「えっと、何しに来たのかな」

「内緒。台所借りていい?」

聞いているようで聞いていない。
千葉ちゃんは僕の返事を待つことなく家に上がった。

「勝手だな、もう」

僕が呟くと、サクラちゃんは背伸びをして耳打ちしてくれた。

「来月バレンタインでしょ? だから須磨さんに渡すチョコの練習したいらしいです」

可愛いところあるじゃん。
ただの性格悪いクズじゃなかったんだなぁ。

というか、サクラちゃんの唇がすぐそこにあることが嬉しくて、千葉ちゃんの行動なんてどうでもよくなった。