血まみれだけど、気づかなかったけど、
彼は一番、顔が整っていた。
圧倒されるような何かを彼は纏っていて。
綺麗な顔に完璧なスタイル。
綺麗すぎてムカつく、とかそういうレベルじゃない。
黒髪はサラサラで瞳は吸い込まれそうな黒。表情はなく、感情がないのじゃないか?というほどの冷たさ。
「お前は今日から俺の物だ」
?
いきなり、話してきた礼央。
彼から出た言葉は予想外すぎる。なにが俺の物だよ‼︎
「どういうことっ⁉︎」
俺の物とか困る。仕事を見つけないといけないのに、お父さんを、ほぼ絶縁状態の父を見つけたいのに。
なんで。。
前も、父を探そうと決め動き出した時に京本先生に出会ったんだ。

