退学姫と七人の王子。


血まみれだけど、気づかなかったけど、

彼は一番、顔が整っていた。
圧倒されるような何かを彼は纏っていて。


綺麗な顔に完璧なスタイル。


綺麗すぎてムカつく、とかそういうレベルじゃない。


黒髪はサラサラで瞳は吸い込まれそうな黒。表情はなく、感情がないのじゃないか?というほどの冷たさ。



「お前は今日から俺の物だ」



いきなり、話してきた礼央。

彼から出た言葉は予想外すぎる。なにが俺の物だよ‼︎


「どういうことっ⁉︎」


俺の物とか困る。仕事を見つけないといけないのに、お父さんを、ほぼ絶縁状態の父を見つけたいのに。



なんで。。




前も、父を探そうと決め動き出した時に京本先生に出会ったんだ。