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「美咲、何時まで寝てるの!」

毎朝、聞くこの怒鳴り声。
むしろ、余計眠くなってくる。

冬のこんな季節なんて誰だってベットから出たくないものだ。

私は相変わらず瞼を重々しく閉じたまま、
布団にくるまっていた。
このまま時間が止まればいいのにね。



そしてやがて、外から聞こえた車のエンジン音。
それがお母さんの車のだと気づいたとき私はようやくベットから飛び起きた。


お母さんはいつまでも起きない私に呆れ果てて仕事に行ってしまったらしい。
お母さんはとでも仕事が忙しく、転勤もしょっちゅうだ。