・・・あ?こいつなんか怒ってんのか?



もしかして自分が助けたのに礼のひとつもねえからか?



そんなことを思ってこの女をふと見ると唇を噛み締め俺を睨みつけている




ふっ・・・・この女かなり気が強いんじゃねえ?



でもそんな目で睨まれても俺には何故か誘っているようにしかみえねえし



笑いを堪えているとぐ~っと低く鳴る俺の腹



そういえばここ数日何も食ってねえか




そう思ってこいつを見るとまだ怒りに震えているらしい



まだ拳を握りしめて今にも殴りかかってきそうだ




俺は助けてくれたことに感謝しながらも口から出てきたのは全く違う言葉だった




「腹減ったなあ、なんか食い物ねえ?」



そう問いかける俺に目を丸くして驚く女




ちょっとからかってやろうと俺の心に悪戯心が湧きだしていた




今思えば最初のこの出会いから俺は瞳に捕らわれてしまったのかもしれない



何故か俺の心を一瞬で捕らえて離さない、お前の姿が何故か心に焼き付いて離れなくて・・・






これが恋だと知ったのは少し後のことでこの時の俺はまだ気付いてはいなかった