「神龍の総長が女には本気にならないっていう話だったからちょっとあたし今回は頑張っちゃったんだよね~わざと地味子ちゃん演じてさ、たまに皆にクッキー作ったり総長さんにはお弁当作ったり」




「お前、そんなことまでしたのか?」



「そうだよ~まあ手作りだって言ったら信じたみたいだけどあれあたしが作ったやつじゃないし!まったくの既製品だし~お弁当だって頼んで作ってもらったもんだし!男って本当に馬鹿だよね~ころっとあたしに参っちゃったって感じ?でも神龍の総長さんって奥手なんだね?
あたしにキスもしなかったよふふふっ」



朱実はそう言うと男の胸に顔を埋めた



「ところで呑気にここでこんなことしていいの~?神龍の溜まり場大変なことになってんじゃないの?」




「朱実・・・それを言ったら駄目だろ?まあ今頃気付いても遅いがな」



は・・・?溜まり場・・・・?



たしか総一郎は不在で隣町の同盟結んでる傘下、赤龍って族の溜まり場で今度の走りの話し合いにみんなで行ってるはず



溜まり場には今日はあまり人がいない



居ても数十人しかいないはず・・・・もしや?




俺の背中に冷や汗が流れた・・・すると朱実の笑い声が耳に響いてくる



俺は睨みつけたままこいつの話に耳を傾けた



「確か赤龍も今日は人があんまりいないって言ってたよね?そんなところに奇襲とか掛けられたんじゃ総ちゃん大丈夫かな~」




俺は込み上げる怒りを無理矢理封じ込めると踵を返しその場を後にしようと走り出した