「さあ行って・・・・お母さんはいつもあなたを見てるから、ね?」



お母さんはその言葉を残して振り返らずに去っていく



あたしはたまらずに一歩踏み出そうとして足を動かそうとするが縫い付けられたように全く動かない



その時何処か遠くの方からあたしを呼ぶ声が聞こえたような気がした




誰なんだろう・・・・この声はなんだか聴いたことがあるような




瞳・・・・・瞳・・・・!




何度も呼ぶ声に後ろ髪を引かれながらも足をゆっくりと進ませた



声は次第に大きくなり光の渦に包まれる




この声は・・・・もしや龍さん?




狂おしいくらいにあたしを呼ぶその声を最後にあたしの意識は一瞬途切れる




なんだか長い夢を見ていたような気がする




ゆっくり目を開けると真っ白な天井と・・・・




ここは一体何処なんだろう?きょろきょろと目を動かすと誰かが叫んでいる




あっ・・・・龍さん!薄ら涙を浮かべている目の前の彼にあたしは思わず呟く





「龍さん・・・・よかった」




無意識に出た言葉に笑みを浮かべる龍さんが愛おしくてたまらなかった