「残念ながら瞳ちゃんの消息に繋がることはなにも・・・・」




「そうか・・・・・くそっ!」




俺は苛立ちを押さえきれずに目の前にあるテーブルにがつんと蹴りを入れる



反動でテーブルがひっくり返ると驚いた様子で信吾が駆け寄ってきた




「龍さん!物に当たんないで下さいよ~俺も必死で調べてますけど・・・・でも最近大人しくないっすか?」




「何がだよ?何が言いてえ?「黒覆面の集団ですって~ここ何週間か現れてないようですけど
どうしたんっすかねえ?」




「そういえばそうだな・・・・不気味と言えば不気味な感じだな」




「ちょうど瞳さんがいなくなったあたりからなんですよねえ大人しくなったのは・・・」




総一郎と信吾のやり取りを聞きながら考えを巡らせる



そういえば黒覆面の集団が姿を現さなくなったのは瞳が姿を消したあたりからだ




それと瞳の失踪に何か関係が?関係があるとしたら今あいつは何処に?



こうしてる間にもあいつは俺のいないところで苦しんでいるかもしれねえ




瞳・・・・・隼人!俺が絶対助けてやる!唇を噛み締めているとドアを乱暴に開ける音





ふと見るとやけに上機嫌な喜一が溜まり場にやって来たようだ



俺とふいに目が合うと何故か奴は視線を逸らさずに俺の目をじっと見つめていた