「簡単なことだよ、瞳ちゃんにはこの別荘にしばらく滞在してほしいんだ・・・・但し外との連絡は一切駄目」




「早い話がしばらく雲隠れして欲しいってこと・・・解る?」




「な・・・・なんでそんなこと」




「わかんない人ねえ、あたしが龍一さんと結婚するためにはあなたが邪魔なの」



響子さんはそう呟くとあたしの身体を舐めまわすように見て舌打ちをひとつした



なんだか汚らわしいものでも見るかのような態度に無性に怒りが込み上げる




だけど・・・・隼人がいるし・・・ここは我慢するしかない




唇を噛み締めるとぐっと言葉を呑み込んだ




「瞳ちゃん知ってた?俺が龍一のこと大嫌いだってこと」



「えっ・・・・喜一君?」 




「まあそんなことはどうでもいいけど瞳ちゃんがこの別荘から絶対出ないって約束してくれるんなら鎖をはずしてあげるよ・・・・俺女の子痛めつけるの嫌いなんだよね、ねえ約束してくれる?」




「や・・・約束?「ここから絶対出ないって約束してくれるんなら隼人君にも手出しはしない
この別荘の敷地内だったら何をしてもいいよ」




「婚約式が終わるまでの間・・・・しばらく瞳さんには姿を消して欲しいの、ほとぼりが冷めたら解放してあげるわ」





にこやかに微笑む響子さんになんだかとても恐怖を感じて背筋に汗が伝わると緊張感が走った