龍さんと過ごす何気ないこの時間がとても愛おしい



いつまでも二人でこうしていられたら・・・・




そんなことを思うあたしは欲張りなんだろうか



好きになるとどんどん欲張りになる、もっと一緒に居たいもっと触れたい・・・・



もっと綺麗になりたい・・・もっともっと!




そんなあたしのことを龍さんはどんな風に思うんだろう



ふとそんなことが頭を掠めて背後から回る大きな手をそっと握りしめた



「ふふっ、なんだか夢みたいだな・・・・」




「夢・・・・?夢じゃねえぞ?現実だ、現実にこうして俺は瞳と一緒に居る」




「そうだねでもなんだか今でも信じられなくて「なんでだよ、何か心配事でもあんのか」




耳元を掠める龍さんの声にぞくりと背筋が泡立つ



頭を過ったのは婚約者響子さんの冷ややかな視線




あんな敵意丸出しの目つきで見られるってことはあの人も龍さんのこと・・・・




龍さんのことを好きなのが、好意を抱いているのが伝わってきた




あんな人こそ世間的に見れば龍さんの相手にはふさわしいのかもしれない