「ふっ・・・その場限りの遊びの女なんて俺、いちいち覚えてねえし」



「さっ・・・最低!まあいいわ、今日は自分の婚約者がどんな男なのか見に来ただけだったけどまさか囲ってる愛人まで見れるとは思わなかった」




彼女はそう言い捨ててあたしの方をちらりと一瞥すると溜息をついた



今、彼女なんて言った?愛人?




あたし囲われてる愛人って言われたの?なんでそんなこと言われなくちゃいけないの?




敵意丸出しの彼女に怒りが込み上げてくる




龍さんとあたしは神龍のことでは姫と総長という立場かもしれないけどそれもどうせ雇われてる身




加えてお父さんが海外転勤を終えるまでの居候でしかない




好きだって自覚した途端こんなことになるなんて・・・・




どうせあたしの片思いでしかないかもしれないけど婚約者がいるんじゃ駄目だよね




頭を過る龍さんの甘いキス、あたしにとっては初めてのキスだったのに・・・



龍さんにとってはなんでもないことなのかもしれない



好きな人に求められるということがこんなに幸せなことだとは思わなくて・・・




でも、龍さんは目の前の彼女と・・・・そう思っただけで嫉妬心が込み上げてきた