業務報告はキスのあとで


「もう少しで終わります」


私はいつもの如くそう素っ気なく答え、コピー機と向き合う



そんな私に



「ねえねえ。ちょっとさ、一緒にケーキ食べない?」



と、ケーキが入っているのであろう白いビニール袋を見せる平岡さん




「…別に私はいいです。平岡さんだけでどうぞ」


「ええー?なにそれ、胡桃ちゃんと食べたくて二つ買ったのに」


「二つとも平岡さんが食べたらいいじゃないですか」


「駄目駄目。そんな事したら俺太っちゃうもん。早く来て、ほら」

「え、っ、ちょっ……!」


いいと言っている私の事なんて構うことなく、私の腕を掴み適当なイスに腰掛けさせる平岡さん