平岡さんはそんな言葉に唇を少し尖らせ「はいはいはーい、あっち行けばいいんでしょー」と、手をひらひら振った そして、数歩歩いたところで足を止めるとこちらを向き 「でも、もし本当に無理そうだったら言うこと。分かった?」 と、私に念を押す。 そんな、何故か今日は特別心配性な平岡さんを「はい、分かってますから」と私は適当にあしらう 「…はぁ」 ひとつ、小さな溜め息を吐いた私はやっと、また作業を進めた。