やっぱり資料を入れていたのはこの茶封筒で間違いないってこと……?

でも。だとしたら、どうして中身だけがないの?


だって、あの後ちゃんとここにしまって帰ったのに……間違いなく、確実に、ここに入れたのに。



焦って、必死で、グチャグチャな思考をぐるぐると回転させて、資料の在り処を探す。


「え。小松さん、まさか資料作ってないとか?」


そんな私を背後から見ている木村さんは、きっと不審な目をしていることだろう。


「ねぇ、作ってないんじゃないの?」

「ち、違います……! ちゃんと作ってここに入れて……」


完全に疑っている木村さんに必死に弁解しようとしてけれど、そんなことしても資料は見つからないし、無意味なことだ。



それなら



「すみません……あの、会議までには絶対探し出します!」




只今の時刻、7時10分。


会議の開始時刻、8時30分までに探し出すしかない……!!!