「俺が誘っても嫌そうな顔しかしなかったのに、テッシーが誘ったら悩み始めるんだもんな〜……あ。まさか、テッシーみたいなのがタイプ?」
そう言って私の顔を覗き込んでくる平岡さん。私はそんな平岡さんから逃げようと、必死に顔を背けた。
すると
「まあ、どっちでもいいんだけどさ。ちょっと傷ついちゃったんだけど」
なんて。冗談なのか何なのかは分からないが、平岡さんはそんなことを呟き始めた。
私はそんな平岡さんの一言は完全に無視し、もう一度追い出そうとぐいぐい押してみる
「本当に帰ってください」
あんなに行かないと言っていた私が、手島さんにあんなお世辞を言われて喜んで……今更恥ずかしくて、行けるわけがない。
そう思いながら私はびくともしないけれど必死に平岡さんの肩を押していたのだが、ここで平岡さんから鋭い一言が飛んできた。
「今更、恥ずかしくて行くって言い出せないだけなんでしょ? 胡桃ちゃん」
「べ……別にそんなんじゃないです。あと何度か言ってますけど、その呼び方本当にやめてください。」

