ああ、やはり手島さんもそっち(平岡さん)サイドなのか……
冷静に考えれば当たり前のことだけれど、手島さんが私側についてくれないことにほんの少し私は肩を落とした
……そんなことよりも。
この平岡さんに人望も企画力もあるって、本当にそうなのだろうか?
平岡さんは遅刻ばかりだし、私は私で今教えられている仕事をするのに精一杯だし……正直、平岡さんの仕事をしている様子はしっかりと見たことがない。
だから、企画力、というのは何とも言えないけれど……
人望というのも、どうだろうか。
仮に人望が厚いということにしても、この人が無理やり人と関わって集めたものに過ぎないと私は思うのだが。
「小松さん、疑いすぎ」
「え!?」
「はは、顔に出てたよ」
「なになにー? そんなに俺は何も出来なくて人望も無いような人間に見えるんだ?小松さんには」
心外だなー、それは。と笑う平岡さんに何故か私は嫌な予感がして目を逸らす
そして
どうにかして行かなくても良いように話を持っていかないと……と考えていた、その時。

