「……まあ、いいか」 どの道平岡さんには会うんだし。 少々気まずいけれど、ちゃっと渡してちゃっと業務報告を済ませて帰ればいい。 そう思い直した私は、西野さんから引き受けた資料を抱えたままでオフィスを出る そして、平岡さんのいるであろう会議室へと向かった。 ────── トントンッ 会社内の廊下をよろめきながら歩き、やっとの思いで会議室へとやって来た私。 ドアは開いたままになっていたので、中には明日の会議の準備をしている平岡さんが居るのだろうと確信してドアをノックする