「本当冷たいなあ、胡桃ちゃん」 「だっ、だからその呼び方…」 いつもいつも、そう言っているけれどやめてはくれない〝胡桃ちゃん〟呼び 何度言ったところで無駄だというのは分かっているのだけれど…… 「はい、これ頼んだよ。胡桃チャン」 「だ、だからっ……!」 私は、何度となく同じことを言っては、ハアと大きな溜息を吐いている。 まったく…… 何の嫌がらせなんだ、これは。 そして、あの日の平岡さんは一体何だったのだろうか。と、強く思う……