そういって私の横で待っていてくれたのは賢人だった。 「…んん、ごめ…って、あれ?透亜は?っそれより今何時?!」 「そんな一気に質問するなよ…」 パッと時計を見ると授業が終わってからもう20分も経っていた。 「透亜なら咲彩と一緒に帰っててくれって慌てて何処か行ったみたいだけど。」 「あ、そうなんだ…ごめんね待たせちゃって…よし行こっか!」 私がそう言って顔を上げると賢人らしい柔らかい笑顔がそこにあった。 「お前…そんな涎垂らしていくのか?」