「……はぁ」
私の学校生活は、大体溜め息ではじまる。

席に座ると同時に、あぁ、また退屈な一日がはじまるのかと思うと自然とこぼれてしまうのだ。

因みにまだクラスメイトはおろか、同じ学年の人は一切学校にはいない。だって、私はそんな朝のはやい時間が好きだから。


窓を開けようと立ち上がる。
早朝の風はとても心地良い。

清々しい上、澄んでいる。

特に今は六月で梅雨時だというのに、ぽかぽかと陽気に包まれているし。


窓を開けた瞬間、私の腰まである髪を風が巻き上げる。
こんな風を受けたとき、本当に何とも言えないような爽快感が私を満たす。


私は身を乗り出し、もっと風を受けようとした。
そのとき


「えっ」