「明るいんじゃなくて、前が暗すぎたの!」



掃除が行き届かないせいで埃をかぶっていた照明。
だからいつも薄暗くて不気味だった。
それに慣れてるルイは、新しくなって綺麗になった灯りが眩しく感じるみたい。




「今日は、リュークが来るんでしょう?」

「・・・ああ、そうだったな」

「そうだったなって、本当に大丈夫なの?」



あの強欲だった王さまは、リュークや国民の手により追放され、リュークが王位を継承した。
妃を持たないと継承できないという古いしきたりも一掃されたらしい。

リュークは、心を一新して国を良くしようと奮闘している。




あの時の言葉の通り、ルイの事を知ろうと互いの情報交換のために月に一度こうして会合の時間を取っている。





「あいつは、生意気なのだ」

「仕方ないでしょう、王さまなんだから」

「王さまでいえば、俺様の方が長いのだからもう少し敬ってもらいたいもんだな」

「思ってもないこと言って」




なんだかんだ言って、ルイは楽しそうだ。
もう、孤独なんかじゃないから。