ピクッ 芽衣子の指先が振れる。 その指先が、ゆっくり上がっていき、ルイの頬に添えられる。 「・・・っ、めい・・・こ?」 「る・・・い・・・」 開くことのないと思っていた瞳が開かれ、ルイの瞳を見つめている。 「なぜ・・・」 喜びと、同時に浮かぶ疑問。 確実に、命は尽きていた。 それなのに。 奇跡はあるというのか。 「奇跡、なのかもね」 声がする。