なぜ、芽衣子がこのような姿で倒れているのか。 「どういうことだ!」 ルイが怒鳴る。 誰に向けたらよいのかわからず。 芽衣子に向かう足取りが重い。 受け入れたくない現実から目を背けたい。 「芽衣子・・・」 なぜ。 「ずっと一緒にいようと言ったのは、お前だろう・・・?」 それなのに、どうして。 ルイが手を伸ばし胸に刺さるその矢に触れると、矢はさらさらと消え去った。 固く目を閉じた芽衣子。 なぜだ。 自分の命を救われたと知った次の瞬間に大切なものを失うなんて。