勢いよく首元に伸びた手。 爪をガッと立てて私の首元に刺さる。 鋭く刺すような痛み。 「あっ」 「芽衣子!!!」 首元から流れる鮮血。 「やめろ!アンリ!」 「煩い煩い煩い!!この人間さえ死ねば!」 「芽衣子は簡単には死なない。俺の血が、流れているから」 ルイの言葉に、私の首に回された手がピクッと震えた。 「ルイの血・・・」 震える声。 アンリの悲痛の声。 そんな気がした。